2019年06月29日公開
2019年06月29日更新
笑顔でいなきゃと思って、顔が引きつったような作り笑いをしたことがありますか?また、「あ、この人心の中は笑ってないな」と思う作り笑いはどんな表情をしていますか?今回はどんな心理で作り笑いしているのか、自然な笑顔との見分け方などをお話ししていきます。
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まず初めに、作り笑いの意味を知るところから始めましょう。調べてみると「おかしくもないのにわざと笑うこと。また、うれしくもないのに笑顔を作ること」とあります。愛想笑いもよく似た言葉で、どちらも日常からよく使う言葉ですね。
では、この人作り笑いしているなとわかるポイントは、どういったものがあるのでしょうか。見分け方をいくつかご紹介します。
作り笑いだなと一番わかりやすいのが、目だけが笑っていない表情です。口角があがり、にっこり笑っているように見えますが、よく見ると目が細まっておらず、あ、これは作り笑いだなとすぐに見抜くことができます。 また、目の奥が笑っていない、と思うことはありませんか?「目は口ほどにものを言う」ということわざもあるように、目の奥を、心の中をのぞくように見てみると、相手の真意が見えてきて、その表情が本物かどうかわかるかもしれません。
ここは笑顔を作らなければと意識しすぎているのか、笑っているんだけれど、どことなくぎこちない表情で作り笑いしているとわかることもあります。 また、暑くもないのに汗をかいていたり、落ち着きがない、そわそわしているかどうかも合わせて見てみるとさらに確信が持てるでしょう。
こちらはじっと相手の目を見て話そうとするのですが、表情は笑いながらも、視線がぶつかることがほぼありません。作り笑いをしている自覚があるので、それを見抜かれまいとしているのでしょう。 また、やたらと周囲を見回してきょろきょろしていたりもすることもあるので、そこも判断材料としてみると作り笑いかどうか見分けがつくかもしれません。
面白いわけでもなく、もしかしたら心中穏やかでないかもしれないのに、なぜ作り笑いをするのでしょう。その心理を探ってみましょう。
仕事で頼みたい用件がある、欲しいものがあっておねだりしたい、そんな心理が働いて作り笑いしていることが考えられます。下心あっての作り笑い、相手の懐に入り込んで、自分の望みをかなえようとしています。
何だか雲行き怪しい雰囲気だな、下手をすると自分にとばっちりがくるんじゃないか、そんな鋭いカンが働いて、作り笑いをしていることがあります。 警戒心も働き、話の流れをよく聞き理解し、作り笑いも忘れない。作り笑いは自分を守るための防衛反応と言えるでしょう。
何の興味もないし面白くもないけど、ここは空気を読んで笑っておかないと、と思って作り笑いをしています。とりあえず、ここは笑っておく方がいいなと判断し、退屈な話題でも、心の中では早く終わらないかなと思いつつ、作り笑顔でその場をしのぎます。
初対面で何を話していいのかわからない、上手く話題に入っていけない、そんな緊張感でいっぱいで、とりあえず笑顔は絶やさないようにと、作り笑いをしていることも考えられます。 緊張すればするほど、表情はこわばってきますので、相手にすれば、不機嫌そうと捉えられることもあるでしょう。しかし、作り笑いででも、笑顔を作って緊張感をほぐそうとしていたり、何とか話すタイミングをつかみたい、そんなことも考えているのかもしれません。
見つかったらどうしよう、バレたら怒られるかも、そんな心理が働いてやたらと作り笑いをしている場合もあるのではないでしょうか。 冷静に考えれば、作り笑いをすればするほど、何だかいつもと様子が違うと相手に感づかれてしまうと判断できそうなもの。しかし、上手くその場を切り抜けたいという焦りの気持ちの表れでもあるのでしょう。
作り笑いをすることでいい方にも悪い方にも転ぶことが考えられます。ここでは、メリットとデメリットに分けてそれぞれお話ししていきます。 まずはメリットからですが、やはり、笑顔があるということは場も和み、周りの人に安心感を与えます。例えば緊張している相手ににっこりとほほ笑むと、それだけで気持ちが和らぐように、笑顔には大きな力があります。 また、幸せも笑顔を作ることから始まると言われています。心の中は笑える気持ちでなくても、作り笑いをしているうちに気分が上向いてくる、笑顔の効用で心のコントロールができるという点ではメリットと言えるでしょう。
では次にデメリットですが、誰彼構わず常に笑顔でいることは、八方美人と思われることも考えられます。感情は単調でないはず、周囲はそこに不自然さを感じるのでしょう。 また、何を言われても自分の気持ちは封じ込め、作り笑いでやり過ごそうとすることはありませんか?それが日常的になると、自分の感情に鈍くなり、無感情・無感心な心となってしまいます。 作り笑顔で上手く関係を築こうとすることがどんどん自分を苦しめ、ストレスもたまる一方で、ゆくゆくは心が悲鳴をあげることになりかねません。
作り笑いのメリットを生かそうと思う方に、作り笑いをする際のポイントをいくつかに分けてご紹介します。その笑顔につられて、周囲も自分も心が動くこともあるかもしれません。
まずはしっかりと口角をあげることを意識しましょう。先ほどにお話しした通り、口角はあがっていても、目は笑っていないでしょう。 しかし、それをすべての人が見抜いているわけではありません。口角があがると、頬がふっくらと盛り上がります。頬があがると目元がやんわりと細まります。 表情だけ見れば、パッと見た感じは笑顔でいるように見えます。まずは鏡の前で試してみるのもいいでしょう。
本来は目の前のことが面白いわけではなく、心の中は以前に会った面白い出来事を思い出して笑っている、そうやって作り笑いするのも効果的でしょう。 表情を意識して作るのは、作り笑いと怪しまれるのも嫌だなと思う場合は、この方法で作り笑いをしてみましょう。実際、心の中で笑っているので、表情も自然なものとなることと思います。 一つ注意したいのは、心ここにあらずとなってしまうこと。目の前のことにも意識を置きつつ、笑顔を作るときに少し思い出してと、自分でしっかりコントロールしましょう。
作り笑いだけでは、相手に不快感を持たれるのではないか、そう思う場合は手振りを加えてみましょう。表情はぎこちない作り笑いでも、手振りがあることで相手の意識を拡散させます。 手が動くと、そちらにも意識が向くことを上手く利用して、作り笑いであることを悟られないようにします。こちらも注意すべきことは、やたらと動くとさらに不自然となってしまうこと。ほどほどに、を忘れないようにしましょう。
笑顔は最強の武器と言われます。笑顔さえあれば何とかなる。言葉が通じなくても世界を旅できる。そういう名言を聞いたことがありませんか? ほかには対人関係に笑顔は潤滑油など、自分の心の中での名言をいくつか思い出すのもいいと思います。名言を思い出すことで、作り笑いができるのではないでしょうか。
作り笑いをすることによって、メリットは容易に思い浮かびますが、先ほどにお話ししたデメリットについては、自覚がないまま苦しんでいる方もたくさんいるのではないでしょうか。 自分の感情を封じ込めて人間関係を築いていくことは、一見楽なように感じます。自分の意見や感情を出すことでややこしい関係になったり、やっかいな問題を抱えることになることの方がリスクに思えるのでしょう。 それならば自分さえ我慢していればいい、周りに流される方がみんなが平和でいられる、いやだと思っても作り笑いをしておこうと考えてしまいます。それは保身のためと思ってのことなのですが、その時点ですでに心は疲弊し、悲鳴をあげています。
この記事を読んで、自分のことかなと心当たりがある人は、自分の心の中とじっくり向き合ってみてください。自分の感情を押さえつけることは自分で自分の首を絞めているようなもの。 ここで作り笑いのデメリットをメリットに変える方法、幸せを呼ぶために、作り笑いをすることに意識を変えましょう。明るい表情を作ることで幸せが舞い込んでくると信じてみましょう。 幸せだから笑うのではなくて、笑うから幸せになれる。そう心の中で呪文のように繰り返してみてください。気づけば自然な笑顔とともに、心も解放される日がくると思います。
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