2019年07月09日公開

2019年07月09日更新

人間関係リセット症候群とは?人付き合いに辛くなった時の対処法

「人間関係リセット症候群」という言葉を聞いたことはありますか? ある時突然、リセットするかのように人間関係を断ち切る状態を指す言葉で、最近これが増えているといわれています。今回は、この人間関係リセット症候群について、特徴やそれを止める方法などを見ていきます。

人間関係リセット症候群の人は増えている?

用事があって久しぶりに友人に連絡を取ろうとしたら、電話はおろか、LINE、メールなどでも一切連絡が取れない。 単に返信をよこさないのではなく、どうも番号やアカウントなどを全部変えられリセットされてしまったようだ、さてどうやって連絡を取ろうか…なんていうことはありませんか? このような、これまでのつながり・関係をリセットしてしまう、「人間関係リセット症候群」が増えているといわれます。そこで今回は、「人間関係リセット症候群」の特徴などを様々な角度からご紹介していきます。

人間関係リセット症候群とは?

そもそも「人間関係リセット症候群」とはどういうものなのか、確認しておきましょう。人間は社会的な生き物であり、他人とコミュニケーションを取りながら社会生活を営んでいます。 その手法には、対面で話す、電話、メール、LINE、ツイッターなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス/インターネットを介して人間関係を構築できるスマートフォン、パソコン用のwebサービスの総称)などが考えられます。 これらの連絡手段をリセットして、周囲との関係を一方的に断つ人が増えており、これが人間関係リセット症候群と呼ばれます。これはあくまで俗称であり、「症候群」と言ってはいますが、病気というわけではありません。

人間関係リセット症候群になる原因

太古の昔、われわれ人間の祖先が狩猟生活をしていたころは、人間は集団で暮らしていました。敵や猛獣などがうようよしている中で、互いのつながりなくして生きていくこと自体が難しかったからです。 現代において、人間は高度な社会生活を営んでいますが、やはり周囲との調和、コミュニケーションがおろそかになると、お互いの関係は気まずくなりますね。一方的にリセットされてしまった人は、もしかしたら自分に非があった?などと気になってしまいますね。 そこで、ここからは、人間関係リセット症候群になる原因についてみていきます。

原因1:疑似的な「友だち」が簡単に作れるSNSの普及

人間関係リセット症候群でもっとも多いのが、やはりSNSを介しての関係と考えられます。 SNSは、気軽に他者とつながれますね。一度も会ったことがなくても「友だち」「フォロワー」になって関係を作れるというメリットがある反面、ブロックしたりアカウントを削除するのも簡単です。 友だち削除、フォロー解除など、関係性を断つのも簡単なことから、人間関係リセット症候群が増える原因の一つと考えられます。

原因2:他者とかかわらなくても生活できるという時代の変化

SNSもそうですが、ネットワーク技術やテクノロジーの進化は、これまで生活に必要だったさまざまなこと・ものを「居ながらにして」できてしまう便利さをもたらしています。会社に出社せずに在宅でも可能な業務は飛躍的に増えました。 業務の指示や完了報告はメールで事足ります。顔を合わせてやり取りしなくても済むことが増えました。ランチでもお買い物でも、その気になれば、店員さんと一言も会話をせずにできてしまうことが増えています。 対人コミュニケーションがあまり得意ではないという人にしてみると、それはメリットかもしれませんが、このテクノロジーの進化が、対人コミュニケーションが面倒だと考える人→人間関係リセット症候群を増殖させる土壌を作っているとも言えるでしょう。

原因3:人間関係に対して過度の窮屈さを感じ疲れている

自分が「人間関係リセット症候群」だという自覚がないとしても、対人コミュニケーションが大切なのは分かってはいるものの、何か言うと批判される、もしくは批判されているように感じてしまう。 自分は良かれと思って言っただけなのに、なぜそこまで言われなくてはいけないのか?…と傷ついてしまうことがある。 断れない職場の飲み会に行っても、無為な時間にしか感じず、周りに調子を合わせて作り笑いをしている時間もイヤだし、そういう自分にも腹が立つ…。

さまざまなストレス疲労が蓄積して、自分の感情を表現・発散することがなかなかできずに、こんなふうに窮屈な感覚を増幅してしまっている人が、残念ながら増えてきてしまっているのも、人間関係リセット症候群の原因の一つと考えられます。 そしてストレス疲労が増すごとに、「リセット」の間隔は短くなり、頻度は高まります。こんなふうにして、人間関係のストレスが人間関係リセット症候群を作り上げていきます。

すぐに人間関係をリセットしてしまう人の特徴

人間関係リセット症候群まではいかなくても、人間誰しも、面倒くさい対人関係をここですっぱり切れたらな~と思ったことは、一度はあると思います。 ただし、いろいろあっても、それを実行に移すとなるとそれなりに別のエネルギーを使うもの。なかなか、日常的にできるものではありません。 それができてしまう人間関係リセット症候群の人の特徴とはどんなものなのでしょうか。

特徴1:真面目で周囲に配慮できる人が多い

人間関係リセット症候群の人というのは、ともすると、対人関係がルーズでだらしないというイメージがあるかもしれませんが、実はその逆の人が目につきます。意外なことに、周囲に配慮しすぎるタイプの人が多かったりするのです。 人間関係リセット症候群の人の特徴としては、「自分の意見や主張を押し殺して、周囲や相手の意見に同調する」傾向が多く見られます。

特徴2:ストレス耐性が弱く自分を責める

人間関係リセット症候群の人は、人の意見を尊重し協調性が高く、我慢強いというタイプの人が多いです。しかし残念ながら、その傾向は必ずしもプラスにばかり作用しません。 例えば、理不尽な申し出に対してもはっきりノーと言えない、嫌なことでもそれを(不本意ながら)笑顔で受け入れてしまうという行動面の特徴もあり、なおかつ、ノーと言えなかった自分をあとから責めてしまうという面もあります。

特徴3:「面倒くさがり」と見られる人もいる

人間関係リセット症候群の人にもいろいろなタイプがいます。前項では人の意見を尊重し協調性が高く、我慢強いというタイプの人を挙げましたが、そうではなく、そもそも面倒くさがりというか、いわば「自分ファースト」に考えがちな人もいます。 周りに合わせるというよりは、自分の意見をはっきり主張できるのですが、それが相手に受け入れられない場合、(どう見ても自分は正しいことを言っているのに、なぜ周りは理解しようとしないのか)というわけです。 このタイプは行動が早く、あっさり素早く、人間関係をリセットしにかかります。良い面を見れば「自分の意見を持っていてはっきり主張できる」のですが、悪く言えば「自己中心的、わがまま」と映る場合もあります。

特徴4:自己主張するのが苦手

人間関係リセット症候群の人が、対人コミュニケーションにストレスを感じる傾向にあるのはご理解いただけたかと思います。 人間が自分の意見や意思を他者に伝える際、だいたい3つのパターンがあるといわれます。

一つは、自分のことを考えるものの、相手にも配慮する適切で率直なやり方。 もう一つは、自分のことだけを考える攻撃的なやり方。 さらにもう一つは、相手を優先させてしまい自分のことを後回しにする非主張的なやり方です。

人間関係リセット症候群の人には、非主張的なやり方の人が多く見られます。「特徴1」でも述べたように、自分を押し殺して相手の意見に同調してしまいがちなのですが、心から相手の意見に同調しているわけではありません。 その結果、自分が主張できなかったことに対して自分を責めるという感情処理をしがちです。これが続くと、対人関係そのものが面倒くさくなって、人間関係リセット症候群につながっていく…というわけです。

特徴5:几帳面で完璧主義の人が多い

人間関係リセット症候群の人には、几帳面で完璧主義の人がよく見られます。言い換えれば、自分のルールというか、価値観が完成されており、これを頑なに守ろうとするタイプです。 もちろん、自分のルールや価値観が完成していること自体は決して悪いことではありません。 しかし、行き過ぎてしまうと、融通がきかなくなります。自分のルール以外は認めない→自分のルールにケチをつけてくる人とは接触を避けよう…という具合になり、結果として人間関係リセット症候群の状態になっていきます。

人間関係をリセットするときのコツ

ここまでは、人間関係リセット症候群の人の特徴について見てきました。繰り返しますが、人間関係をリセットしたくなる(なった)ことは、誰しも一度はあると思いますし、またそれが必要な場合もあるでしょう。 人間関係リセット症候群というとマイナスなイメージがつきまといますが、ここからは、どうせリセットするならば、上手にしましょう…ということで、リセットのコツを紹介していきます。

コツ1:切りやすい関係から切っていく

人間関係リセット症候群であってもなくても、「友人関係を切る」…というと抵抗を感じるかもしれません。 しかし、例えばSNSの友だちやフォロワーなどは、おそらくほとんどが顔も知らない人、いわば疑似的な友人関係です。こういう関係であれば、「整理」していきやすいですよね。 手始めに、解消しやすい・切りやすい関係、例えばSNSで1年以上なんらやりとりのない人はリセットし、なるべくシンプルな人間関係を目指しましょう。

コツ2:リセットするときはタイミングをみる

SNSで顔も知らない人はリセットできても、実際に会ったことのある人の場合はちょっと…と躊躇する人もいるでしょう。 例えばママ友グループでリーダー的な存在のA子さん。彼女は自分の方が立場は上であるとアピールする、いわゆるマウンティングが激しくて、あなたを含めてみんなが、うっとうしい、どうにか関係が切れないかな…と内心考えているとしましょう。 昨日顔を合わせていたにも関わらず、今日、突然ぷつっと関係を一方的にリセットしたとしたら、当然A子さんはあなたを非難するでしょう。場合によっては攻撃してくるかもしれません。

リセットのコツとしては、上手にタイミングをみて、万一相手から責められたとしても対処法を考えておく、言い換えれば理論武装をしておくことです。 例えば、子どものクラス替えがあって、A子さんの子どもと別のクラスになった…なんていうときはチャンスです。こちらから連絡を取るのはやめましょう。 スマートフォンの機種変更をしたタイミングで、電話番号やメールアドレスを変更してしまうというのも一つの手です。

仮に後からなにか言われたら「迷惑電話が多くって変更したの。私、機械に弱くて、データ移行がうまくいっていなかったことに気づかなかった」…とでも言っておけばいいでしょう。 また、A子さんとの関係がとても負担なのであれば、リセットのために機種変更するというのも、選択肢としては考えられると思います。 職場の付き合いであれば、人事異動があったタイミングなどは好機ですね。 「あいつは人間関係リセット症候群だ」といわれたとしても、いいじゃないですか。

コツ3:深い関係にある人はゆっくりフェイドアウトする

人間、出会いがあれば当然、別れがあります。これまで深い関係にあった人と別れる時などに、その人の「素」が出ます。人間関係リセット症候群の人は、このへんにやや課題があるかもしれません。 例えば、恋人と別れる時などを想像してください。相手の幸せを願いつつ、なるべく傷つけないで別れるというのが大人です。 これまで深い関係にあった人であれば、同じリセットするにしても、「大人の配慮」をしてあげると、結果的にあなたの格も上がりますし、あなた自身(相手を傷つけた)という自責の念を持ち続けることが少ないかもしれません。

ある時を境にぷつっと一気に切れない関係であれば、時間をかけてゆっくり関係性を薄くしていく、いわばフェイドアウトしていくのが、相手を傷つけないやり方かもしれません。 人間関係リセット症候群というと響きはあまり良くないですが、こうした配慮は新たな人間関係を今後築いていくうえでも大切です。

人間関係リセット症候群を止める方法

ここまでは、どうやったら人間関係を上手にリセットできるかのコツを見てきましたが、今度は反対に、人間関係リセット症候群を止める方法について見ていきます。

方法1:そもそも「友だち」とは何かを考えてみる

「コツ1」で少し触れましたが、例えばSNS上で顔も知らない人というのは、乱暴な言い方をすれば「疑似的な友だち」なわけです。 むやみに友だちやフォロワーを増やし、その数を大切にするのではなく、この相手と自分との関係の深さに焦点をあてて友人関係を構築していく、もしくはそういう関係を大切に維持することを心がけると良いかもしれません。 友だちは「数」ではなく、「関係の深さ」であることを心がけて実践していけば、長い目で見るほど人間関係リセット症候群を止められます。

方法2:相手本位から自分本位のコミュニケーションを意識してみる

「特徴4」で述べたように、人間関係リセット症候群の人には、自分を押し殺して相手の意見に同調してしまう傾向が多く見られます。自分よりも相手を優先している「相手本位」のコミュニケーションが多いということですね。 これを少し、「自分本位」に考えるようにしていきましょう。

「自分本位」というと自分勝手、自己中心的…というイメージがありますが、少なくとも人間関係リセット症候群の人の場合は、多少「自分本位」に考えていったほうがつり合いが取れ、ストレスがかからないと思われます。 自分の意見・意思は、言い方には配慮しながらもはっきり伝える。 この相手と一緒にいて楽しいかどうかなど、自分の本当の感情を優先する…といったことを習慣づけていくとよいでしょう。 知らず知らずのうちに、人間関係リセット症候群からは無縁になっていくことと思います。

方法3:ひとつのテーマについて相手とやり取りすることを心がける

人と人とのコミュニケーションにはいろいろな分類の仕方がありますが、「する・されるという関係のコミュニケーション」と、「ひとつのテーマを設定し、それについてお互いに尊重し合いながらやり取りするコミュニケーション」があります。 前者の「する・されるという関係のコミュニケーション」ですと、どうしても上下関係が生じたり、対等でない状況が生まれたりします。 後者の「ひとつのテーマを設定し、それについてお互いに尊重し合いながらやり取りするコミュニケーション」ですと、対等の立場で信頼関係を築きやすく、結果として表層的でない、深い人間関係となっていきます。

こういう関係性、こういう相手を多く持っている人ほど、安易に人間関係をリセットする必要がなくなります。 会話をする際には、できるだけなにかテーマを設定し、「〇〇についてあなたはどう思う?」…などのやり取りを心がけていくと、人間関係リセット症候群とは真反対の、良好な人間関係構築の名人になっていけると思います。

相手と同じくらい自分の気もちも大切にする

再三繰り返しますが、人間関係リセット症候群の人には、自分よりも相手を優先する傾向の人が多く、このストレスが満杯になったときに、人間関係が面倒くさくなりリセットしてしまうという行動を起こしがちです。 相手の気もちを尊重することはもちろん大切ですが、それと同じくらい、自分自身の気もちを大切にしてください。そのためには、(いま自分はどう感じているんだろう?)ということに向き合うことを日頃からやっていただくとよいと思います。

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chacho

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フリーの心理カウンセラーです。大手心理カウンセラー養成スクール勤務を経て独立。現在はカウンセリング、...

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