2019年03月01日公開

2019年06月07日更新

スリーパー効果とは?時間とともに信用が変化する!ブーメラン効果との関連は?

スリーパー効果は時間が経過すると情報の内容のみが記憶され、情報源の信頼性の重要さが薄れる現象です。信用度に自信がない相手にも自分の意見を聞き入れて欲しいと思ったことはありませんか?ここでは、そんな時に役立つスリーパー効果の解説と活用方法をご紹介します。

スリーパー効果とは?

スリーパー効果とは「最初は信用していなかった人」、もしくは「この人は信用できる」という情報の発信源への印象が時間の経過とともに薄れていき、そこから発信されていたメッセージだけが記憶される現象です。 時間の経過によって情報源の信頼性という情報の真偽を判断する際に非常に重要な要素がその効力を弱めていき、次第に目を閉じて睡眠状態に入ってしまうといった比喩表現から名付けられた言葉で、日本語に訳して仮眠効果や居眠り効果とも呼ばれます。 時間の経過とともに専門性のない人からの情報を信じるようになったり、嫌いだった人に対する嫌悪感がなくなったり、喧嘩相手を許してもいいのではないかと気持ちが変わってきた時はスリーパー効果が働いてきている時です。

スリーパー効果の具体例

スリーパー効果がどんな心理現象なのか、その概要と注意すべき場面が理解できたと思いますが、次は日常生活で実際にスリーパー効果が発生している瞬間を見てみます。 ここでご紹介するシーンは日常生活でよくある場面を想定しているので、もしかするとあなたも経験したことがるかもしれません。 言葉の定義のみではなく、実際の場面をイメージすることでこの現象をより深く理解できるようになります。

選挙活動のネガティブキャンペーン

まず選挙活動の例で考えてみます。 ある政党が特定の政党へのネガティブキャンペーンを行っていたとします。 最初は露骨な誹謗中傷やネガティブなメッセージ対して嫌悪感すら感じていた場合でも、スリーパー効果によって次第にそのメッセージを発信していた政党に対する不信感が薄れていき、キャンペーンで発信されていた否定的なメッセージが記憶に残るようになっていきます。 結果としてそのキャンペーンは成功し、ネガティブな情報を発信された政党への不信感だけが残るというスリーパー効果が発揮され、キャンペーンを実施した政党への不信感は次第に忘れ去られていくことになります。

テレビCMによるメッセージ訴求

テレビCMもスリーパー効果が現れやすいです。 例えば「資産運用はAIに任せれば簡単にできる!」というスマホアプリのテレビCMが連日流されていたとします。 「最初は資産運用がそんな簡単にできるわけがない」と、広告の内容は全く信用していなくても毎日そのCMを目にしている間にサブリミナル効果のように潜在意識にそのメッセージが刷り込まれていき、だんだん信用するようになります。 最終的には「アプリを使えば資産運用は簡単」というメッセージだけが記憶されるというスリーパー効果が発揮され、そのアプリについて自分でも調べたりダウンロードするようになります。

根拠のない都市伝説を信じる

都市伝説もスリーパー効果がよく現れる場面です。 例えば某有名ファストフードチェーンのハンバーガーにはミミズが入っているという都市伝説がありますが、初めて聞いた時には全く根拠のない噂話と思っていても、この都市伝説の内容だけが頭にの残り、次第に「本当にあるのではないか?」と信じる方も出てきます。

粘り強いセールス

セールスの場合もスリーパー効果が発揮されることあります。 セールスは良心的なものであれ、悪質なものであれ自社の商品を買ってもらうようにあらゆる手段で相手に働きかけます。 話をする相手を自分が意図するような態度や行動に変化するようにすることを説得的コミュニケーションと言いますが、説得的コミュニケーションによって繰り返しセールスマンの話を聞いているうちにその話を信じるようになります。 これは、「その商品の売り手であり自社に有利なことしか話さない可能性がある」という情報源(セールスマン)への信頼性のリスクが時間の経過とともに軽視され始め、セールスマンが話す「あなたにとってメリットがある」というメッセージだけが記憶されるというスリーパー効果が発揮され、商品を買うことにつながります。

用意周到な詐欺

詐欺師はスリーパー効果を巧みに使って相手を騙します。 詐欺師は通常なら考えられないような儲け話を信じさせたり、相場とはかけ離れたものすごい高額な商品を売るためにあらゆる手段を使って仕掛けてきます。 もちろん最初は「本当にそんなことあるの?」と信じられないようなうまい話も繰り返し聞いているうちに「信用する理由が無い全くの見ず知らずの人」という信頼性のリスクが時間の経過とともに軽視されていきます。 そうなると次第に「この儲け話は本当かもしれない」、「そんなに価値のあるものなら買わなければ!」と話の内容だけを信じるようになり、スリーパー効果が生じた結果お金を騙し取られてしまうのです。

スリーパー効果の実験

次はスリーパー効果の中で有名な「プロパガンダ映画を見せる実験」と「記事を読ませる実験」の2つの実験についてご紹介します。 またここでは「自分が意図したものとは逆の意識や態度変容が起こってしまう」というブーメラン効果にも触れながら、スリーパー効果がどのように発揮されるかをご紹介します。

プロパガンダ映画を見せる実験

有名なプロパガンダ映画に第二次大戦期にアメリカで作成された『Why We Fight』という映画シリーズがありますが、この映画シリーズもスリーパー効果が現れ、米国軍人の意識変容というミッションを成功させました。 この映画はアメリカが、第二次大戦期に枢軸国と言われた国々(大日本帝国、ナチス・ドイツ、ファシストイタリアなど)を敵国とし、その残虐性と自国アメリカの正当性を理解させることを目的に作られたと言われています。 この映画は放映当初は視聴した兵士たちからも信頼すべきかの判断ができず、ブーメラン効果により映画の中で描かれる敵国の残虐性などをすぐに信じることができず、受け入れられることはありませんでした。

しかし9週間後にこの映画の効果について追跡調査をしたところ、映画を見た兵士の方が映画を見ていない兵士たちに比べてより積極的に軍役に努めるようになったといいます。 スリーパー効果が生じた結果当初疑問視されていたメッセージも時間の経過によってその猜疑心が薄れていき、映画の中で度々訴えられた「枢軸国は残虐であり、自国が戦争を行うことは正しい」という兵士たちの軍役の目的を肯定するメッセージだけが記憶されたのです。

記事を読ませる実験

1951年のホブランドとジャニスが行った実験からもスリーパー効果が確認できます。 この実験はまず学生に「抗ヒスタミン剤を医師の処方なしで販売すべきか」という題材について、賛成の学生には否定的な内容の記事を読ませ、反対の学生には肯定的な記事を読ませます。 各学生群をさらに2グループ分け、一方のグループには読んだ記事の情報源が医学雑誌のような「信頼性の高いもの」に記載されていたと説明し、他方には大衆雑誌のような「信頼性の低いもの」に掲載されたと説明します。 実験の結果、「信頼性の高い情報源からの情報」だと聞いた学生は23%が意見を変え、「信頼性の低い情報源からの情報」だと聞いた学生は7%が意見を変えるという結果になりました。

しかし1ヶ月後に追跡調査をしたところ、「信頼性の高いもの」の情報と伝えられその情報を信用した学生と、「信頼性の低いもの」と伝えられてその記事を信用しなかった学生で、それぞれの情報に対する信用度が変わらないという結果が得られたのです。 つまり、「信頼性の低い」記事を読んだ学生は最初ブーメラン効果により記事を信用しなかったが、スリーパー効果によって時間の経過とともに情報源の信用性については意識されなくなっていき、記事の内容だけが記憶され、「信頼性の高い」記事を読み最初は信用していた学生も、時間の経過とともに情報源の権威性が意識されなくなり、両者の信用度が変わらなくなったのです。

スリーパー効果の活用法【仕事編】

ここからはスリーパー効果を仕事の場面で実際に活用する方法についてみてみます。 営業・マーケティング・プレゼンの3つのシーンを想定してスリーパー効果の活用方法を考えてみます。 どの場合も自社商品を見込み客に売り込むことが目的になっていますが、売り込む際はブーメラン効果により最初は自分の主張が通りづらくなりますが、スリーパー効果を意識することでそれが一時的なもので時間が経過するにつれて自分の主張が通りやすくなることが確認できます。

営業に活かす

営業の最も基本的なこととして、最初から商品のアピールをしないということはよく言われますが、実はこれはスリーパー効果に即した考え方です。 営業する時多くの場合は相手は自分のことを知らなかったり、初めて会うためあなたのことを信用していない可能性が高いので、そんな状況でいきなり商品アピールをしても商品を買ってもらえる可能性はとても低いです。 そのため、営業の基本に則って相手のニーズを探り、自社商品は顧客のニーズにマッチした商品であることは伝えておきましょう。 その時点では契約につなげることは難しいですが、時間が経過するうちにあなたに対する信頼性の問題は解消されていき、「この商品は私のニーズにマッチしている」というメッセージだけがお客さんの記憶に残り、スリーパー効果が生じた結果として受注につながります。

マーケティングに活かす

マーケティングの際にもスリーパー効果が活用できます。 まず自社で発信したいメッセージを見込み客のニーズに刺さる魅力的なキャッチコピーに仕上げて、マスメディア・各種SNS・メルマガなどあらゆる手段を使って見込み客に伝わるように設計します。 広告を打ち始めた直後は反響は得られないかもしれませんが、スリーパー効果によって時間が経過することで当初そこまで良い印象を持っていなかった自社商品に関する魅力的なキャッチコピーだけが見込み客に記憶され、その結果あなたの商品に好感を持つようになり、商品について調べ始めたりお店に来店するようになります。

プレゼンに活かす

プレゼンをする際もスリーパー効果を活用しましょう。 まずプレゼンを作成する時に自分が伝えたいメッセージを1つに絞り、そのメッセージをプレゼン原稿の随所にちりばめます。 プレゼンの際は、プレゼンが始まった直後は聞き手はあなたを信用していいのかどうか判断が難しいためすぐにはあなたが伝えたいメッセージを信じてくれません。 ただし、プレゼンの序盤から伝えたいメッセージは繰り返し伝えていくことで、時間が経つにつれて「あなたのことを信用して良いのか分からない」という情報の発信源に対する猜疑心は薄れていき、聞き手にとって魅力的なメッセージだけが強く記憶されていき、スリーパー効果によってあなたの主張に対して好意を持ち始め、あなたの主張が通ることになります。

スリーパー効果の活用法【恋愛・友情編】

次はスリーパー効果を恋愛で活かす方法をご紹介します。 ここではまだ想いを伝えていない片思いの相手にアプローチする場合と、喧嘩をした人と仲直りする場面を想定してスリーパー効果の活用方法についてご紹介します。 どちらの例も「時間の経過」と「情報源への信頼度」という2点に注目しながら読んでみてください。

片思いの場合

あなたに対してあまり関心がなさそうな片思いの相手がいて、その人に何とかして振り向いて欲しい場合にスリーパー効果を活用してみましょう。 最初のうちは話しかけても最低限の会話程度であまり気にしてもらえないかもしれませんが、スリーパー効果を活用して「好き」という気持ちだけは伝えておきます。 その時は相手に好意を持たれなかったとしてもそこは「鳴かぬなら、鳴くまで待とうホトトギス」です。 相手は初めのうちはあなたのことは特に関心がないので「好き」という気持ちをあなたに対して持ちませんが、時間が経過するにつれて情報源(あなた)に対する「自分にとって関心のない人」という面は薄れていき、「好き」というメッセージのみが記憶されるまで待ちます。 そのメッセージだけを記憶していれば、時間が経てば相手も自分に対して好意を抱き始めるかもしれません。

仲直りしたい場合

喧嘩をしてしまった時、相手はあなたに対して心を閉ざしています。 そんな状態からでも相手との関係を修復したいと思った時もスリーパー効果を使うことで仲直りできる可能性があります。 仲直りを考える時はハロー効果にも着目すると良いのですが、これは物事の判断が最初の印象に引っ張られてしまう現象のことです。 喧嘩をした直後はあなたに対する印象は最悪で、その悪い印象に引っ張られてしまうため謝罪の意を伝えてもそれが過小評価されてしまい、許してもらえなくなってしまうからです。 これを克服するのがスリーパー効果で、時間の経過によって謝罪の意の発信源であるあなたへの悪い印象を薄れさせることで謝罪の意だけが相手の記憶に残り、結果として許しを得ることができるようになります。 ただし、心理学には文脈効果というものもあり、これは置かれている環境や前後の文脈によって同じメッセージも受け取られ方が変わるという心理現象で、スリーパー効果を期待するからといってとにかく謝ればいいというわけではなく、本当に申し訳なく思っていることを理解してもらえるような態度や謝り方・伝え方を考えるようにしましょう。

スリーパー効果の活かし方【子育て編】

最後に子育ての場面でスリーパー効果を活用する場面をみてみます。 子供との関わり方やしつけでも常に良い関係でいられるとは限りません。 注意するつもりでも言い過ぎてしまったり、子供が反抗期を迎えて親の言うことをなかなか受け入れてくれなくなることもあります。 そんな時もスリーパー効果を意識したコミュニケーションをすることで時間が経てばあなたの主張を受け入れてくれるようになります。

反抗期の子供の教育

反抗期の子供は親に対して嫌悪感を持っていますが、その子供に対しても親としては良い事・悪い事をしつけていかなくてはなりません。 道徳に反することや親である自分との約束を破るなどした時に、注意しても子供は突っぱねる可能性が高いですが、それでもスリーパー効果を活用して何が悪いのかやどうすべきなのかは伝えておきましょう。 そうすることで今は嫌悪感を抱いている親の意見でも時間の経過によって親からの忠告内容だけが記憶に残り、「嫌悪感を抱いている親の意見」という部分は薄れていきます。

強くしつけをしすぎた時

子供をしつける時に必要以上に強く当たってしまい、子供が心を閉ざしてしまうこともあるかもしれませんが、この場合も、強く言いすぎてしまったことをまず子供に伝えましょう。 言いすぎた直後は子供も親に対して心を閉ざしていますが、誠実な態度で本当に申し訳なく思っていることを伝えておくことで、最初は酷い言い方をした親に対する嫌悪感から謝罪の意を汲み取ってくれないかもしれませんが、時間が経つにつれて少しづつ心を開き、あなたが申し訳なく思っていることを受け入れてくれるようになります。

信頼度に疑問があるときはスリーパー効果を使おう!

スリーパー効果とは時間の経過とともに情報の内容のみが記憶され、情報源に対する信頼性の意識が薄れていくことです。 この記事でご紹介した事例からわかるようにスリーパー効果を活用すべき場面は信頼性に問題がある時です。 すでに相手に信用されている場合は「記事を読ませる実験」でもみた通り、情報の発信源への信頼感も時間によって薄れていくのでスリーパー効果がネガティブな意味で発動します。 一方で初めて会う人や信頼関係が十分に構築されていないと考えられる時は時間を使って信頼性による判断の必要性を薄めることであなたの意見や主張が通る可能性が高まります。 仕事でも恋愛でもスリーパー効果を発揮するためには意図した方とは別の方向に相手の態度が変わってしまうブーメラン効果に注意しながら使うようにしましょう。

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