2019年04月21日公開

2019年06月16日更新

無欲なのは実は良いこと?正しい「欲」との付き合い方を考えよう

近頃では、若者を中心に無欲な人が多いと言われています。人は、生きる上で無欲であることは、まるでいけないことのように思いがちですが、果たして本当にそうなのでしょうか?今回は、人が無欲であることは一体どういうことなのか、ご紹介します。

無欲であることは悪いことなのか?

みなさんは欲を持って生きていますか?「お金持ちになりたい」「仕事で成功したい」「イケメンと結婚したい」人それぞれ内容は違っても、それぞれの「欲」を抱いている方が多いのではないでしょうか。 人は生きていると、とにもかくにも「幸せでありたい」と願うものです。幸せのカタチは人それぞれ。幸せを望んでいるからこそ、人は欲を持つのです。そして、その欲は夢や目標となって、人が生きる上での活力となります。 では、人間社会で生きていく上で無欲であることは、本当に悪いことなのでしょうか?今回は、そんな無欲な人の特徴や無欲であることの良い側面、そして、正しい「欲」との付き合い方についてまとめました。

無欲な人ってどんな人?

みなさんは、「無欲な人」と聞いて、どんな人が思い浮かびますか?人間社会では、多くの人が何かしらの欲を持って生きています。そんな中で、無欲な人は、何か希望や目標を意思表示することなく、淡々と日々を送っています。 人は、自分の心の中で「こうしたい」「ああしたい」という願望が生まれます。そして、その願望を満たすために行動にうつすことで、自分自身を満たしていくことができるのです。 無欲な彼らの淡々とした姿は、一見、生きる希望を失ってしまったか、心を閉ざしてしまったかのようにも見えます。

無欲な人の特徴

自分の欲を意思表示することなく、淡々と生きる無欲な人。彼らには、一体どんな特徴があるのでしょうか?そして、彼らはなぜ無欲なのでしょうか?

1.優しく控えめな性格

無欲な人の性格は、優しく、控えめなのが特徴です。彼らは、他人のことを傷つけてまで、自分の欲を押し通そうとすることはありません。むしろ、他人を巻き込むくらいならば、自分の欲などなかったことにしようとします。 彼らが無欲に見えるのは、決して彼らが無欲ということだけに過ぎず、他人のために自分を抑えている可能性もあるということです。 人の欲というものは、表面に見えているものだけが全てではありません。欲を意思表示していなくても、その人の心の奥にしまい込んでいる欲もあるのです。人が無欲であるかどうかを、他人やまわりが判断することなど、本来できないものなのです。

2.無欲な人は平和主義者

無欲な人は、とても穏やかな性格で、平和主義な傾向があります。他人と競ったり、奪い合ったりすることが苦手で、その場を穏便に済ませるために、自分が無欲であろうとするのです。 彼らが無欲なのは、彼ら自身が無欲になることを、その都度選んできているのかもしれません。そして、そこには、誰よりも社会の和や調和を大切にしようとする、彼らの我慢強さと意思の強さが隠されているのです。

3.出世や名誉に関心がない

無欲な人は、仕事で出世して偉くなることや、名誉を得ることに関心がありません。彼らにとってのそれらは、喜びにも活力にもならないのです。また、お金持ちになることも、異性にモテることも、彼らからすれば、なぜ多くの人がそこまで関心があるのか、疑問にさえ思えるようなことなのです。 人間社会において、多くの人が出世や名誉を一つの目標として競い合っている中で、無欲な彼らの心がそこに参戦することはありません。無欲な人の喜びは、もっと別の次元にあるからです。 無欲な人の喜びは、平穏な日々、穏やかな人間関係であること。そして、そのために自分が犠牲になることも惜しみません。無欲な人の心は、競争社会とは全く別のところを見ているのです。

4.無欲な人は他人や物に執着しない

無欲な人は、他人や物に対する執着心がありません。彼らは、「こうであってほしい」という期待を外に向けることがないのです。だから、感情的になって怒るようなこともしません。 社会においては、自分と他人の意見が食い違うこともあります。家族や仲間に何かを求めたくなることもあります。また、恋愛で自分の思い通りにいかないこともあります。自分に不利益な状況になると、人は不満に感じ、他人や社会のせいにしがちです。 しかし、無欲な人は、自分の身に起こるすべてのことを、真実としてありのままに受け止めるのです。

5.無欲な人はマイペース

無欲な人は、とてもマイペースな性格です。自分の好き嫌いがはっきりしているので、興味のないことには、とことん関心を寄せない強い独自性を持っています。 自分の世界観を大切にするため、他人にペースを崩されるのが苦手な傾向があります。自分のことを干渉されたくない代わりに、自分も他人の誰かを干渉したり、求めることもしないのです。無欲な彼らのマイペースさによって、自分と他人との境界線がはっきりしているのも特徴です。

現代の若者が無欲と言われる理由

上の世代の人達から見た現代の若者は、無欲な人に写る傾向があります。なぜ現代の若者は無欲だと言われてしまうのでしょうか?

1.現代の若者は安定型志向

現代の若者が無欲だと言われてしまう理由の1つは、彼らの傾向として、将来の夢がなく、安定型志向であることです。将来の夢と聞かれれば、「サラリーマン」や「公務員」と答え、仕事は彼らにとって生活をするために稼ぐ手段でしかないのです。 生活のために仕事をすることは当たり前のことです。その先にあるはずの仕事をする上での夢や目標を自ら見出すということまで、考えるに至らない若者が急増しています。 そのため、彼らにとっての仕事は、いつまでも自分の「やりたいこと」ではなく、「やらなければならないこと」もしくは「やらされていること」でしかないのです。その意識の違いは、指示を受けたことしかやらない受動的な仕事人が増えていく要因にもなっています。

2.責任をとりたがらない

現代の若者が無欲だと言われてしまうもう1つの理由は、責任をとりたがらないことです。責任とは、大人になって一社会人としての責任です。現代の若者の多くは、自分たちが社会をつくっていくという自覚がまったくありません。 戦後からの日本は、現代で当たり前に使われている家電用品や車、その他生活の基盤となる便利な商品を、次々と自らの手で開発してきました。これは、自分たちの生活をより良くしていこうという意欲があったからです。 社会の中で責任を持つということは、偉くなることでも、名誉を得ることでもありません。どんな役職でも、社会の力となろうとする意欲を持つことが大切です。

3.草食系男子の増加

現代の若者の恋愛傾向として、草食系男子が増えていることも、若者が無欲だと言われてしまう理由の1つです。近年では、結婚はおろか、異性や恋愛にすら無関心をつらぬく若者が急増しています。 その背景には、現代の若者は、恋愛をすることを損得で考える傾向があります。彼らにとって、恋愛で感情的になって傷つくことは損なことなのでしょう。傷つくことを恐れ、感情にスイッチが入る前に、自らの感情に蓋をするのです。 現代の若者の多くが、失敗や傷つくことは、1つの体験ではなく、先回りして防ぐべきこととして処理しようとします。彼らには、失敗や傷ついた経験も、自分の糧になっていくのだという自覚を芽生えさせてあげる必要があるでしょう。

無欲であることの良い側面

無欲であることは良くないことだと認識している方が多いのではないでしょうか?もちろん、意欲を持って生きることは大切なことです。しかし、時には無欲であることが必要なこともあります。無欲であることの良い側面とは、どんなことでしょうか?

1.他人の意見を冷静に聞ける

無欲であることで、他人の意見を冷静に聞くことができるようになります。他人の意見が自分の意見とそぐわないと分かると、人はどうにか自分の意向の方にコントロールしようとしてしまうことがあります。しかし、それはとても傲慢なやり方です。 自分と他人に違いがあることは当然で、なおかつ与えられた権利は同じです。社会において他人と共生していく上で、他人の話を聞く力は、自己主張力と同じくらい大切なことです。

2.わがままにならない

みなさんは、自分の欲を満たすことに必死になって、知らず知らずのうちにわがままになってしまっていることはありませんか?欲を持つからといって、すべての欲が満たされるかどうかは分かり得ません。人間社会においては、時に無欲になることを心得る必要があることもあるのです。 1つしかないものを、2人以上の人が欲しがれば、必ず誰かは我慢しなければなりません。欲を持つことは自由です。しかし、他人も同じように幸せであることを願って生きている人間であることを、決して忘れてはいけません。

3.自然体でいられる

無欲であることで、人は、本来の自分らしさを大切にすることができます。そして、自然体であることは、他人を装ったり、傲慢になってでも欲を得るよりも、穏やかで平穏な心を保つことができるのです。 恋愛で、好きな人に好かれるために、相手好みの自分を装って見せたり、上司に気に入られるために過度にゴマをすったり、独り占めするためにライバルを蹴落としたり…欲を満たすことばかりが最優先になりすぎて、気が付けば強いストレスを受けることになってしまいます。 人は、欲を持つと、その欲を満たしたいという心境になります。そして、そのために頭で戦略を考えて動こうとします。欲を満たそうとしているうちに、次第に自分らしさを見失ってしまうのです。

4.円満な人間関係を築ける

無欲であることは、恋愛においても、社会における他人との繋がりにおいても、円満な人間関係を築くことができます。人間関係を築くにあたって大切なことは、相手のことを尊重しようとする思いやりの心を持つことだからです。 自分の欲を満たしたいからといって、他人を巻き込むのは、相手に対する配慮が足りません。相手からしてみれば、「自分は相手の欲を満たすために利用されるマスコットのようだ」と、不快な思いをするでしょう。 欲を満たすために傲慢な態度をとることで、他人から嫌われたり、優しくされる機会を自ら奪ってしまうことになります。無欲であることは、自分の欲を満たす以上の幸せな人間関係をもたらすこともあるのです。

5.「無欲は善」という仏教の教え

仏教では、欲は人間の本能によるものなので、悪の根源とは捉えません。しかし、「無欲を善」として推奨しています。修行などを通じて無欲に近づくことを求め、自制ではなく欲から解放されることをすすめます。 人は結局、欲を得るためにもがき苦しみ、得た欲を保持するために、また苦しむことになります。つまり、無欲になることは、自分の欲に振り回される苦しみから、解放されるための手段でもあるのです。

正しい「欲」との付き合い方とは?

人は、「幸せに生きる」ということを諦めない限り、心の中で自然と芽生える「欲」と葛藤することになります。欲張りすぎれば、自分や他人を苦しめ、無欲であり続けるのは、社会で生きる人間としての使命や責任を全うするための活力が薄すぎます。では、どうやって自分の「欲」と付き合っていけばいいのでしょうか?

夢や目標は「欲」にして追い求めよう

みなさんは、生きる意味を考えたことはありますか?その正解は誰にも分かりません。しかし、どんな人生を歩むかを自分で見出していくことはできます。「幸せになりたい」という願望は、人間の欲の原点になります。 無欲がちだった人は、自分に向けていた欲を、外に向けてみましょう。どんな仕事をしたいか、どんな恋愛をしたいか、どんな遊びをしたいか、1つ1つ具体的に考えてみてください。そして、欲を満たす結果よりも、その過程を堪能に味わうことを大切にしてください。 人が夢や目標という「欲」を持って生きることは、それこそが一人ひとりが生きる意味になっていくのです。

わがままは無欲に

自分や他人を苦しめる「欲」に対しては、無欲になることを心掛けましょう。他人を無下にする欲を持ち続けるのは、正しい欲との付き合い方とはいえません。このような「欲」は、わがままでしかないからです。 結果的に自分や他人を振り回すことになる「欲」は、苦しみしかもたらしません。「欲」という苦しみの渦に巻き込まれたら、その対象となるものに対する執着を手放し、無欲な状態に自分を解放してあげましょう。

意欲と無欲をしっかり区別しよう

「無欲」についてご紹介しましたが、みなさんいかがでしたでしょうか?無欲であることのすべてが悪いわけではありません。そして、欲を持つことのすべてが良いわけでもありません。 自分や他人を苦しめる欲は、維持するべき「欲」ではありません。自分の活力となり、自分やまわりを幸せに導く「欲」は必要です。意欲なのか、無欲にするべくただのわがままなのか、1つ1つしっかり区別することが大切です。

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ライター

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学生時代、人間関係学部共生社会学科に在籍しておりました。主に、人間社会学、心理学、福祉学を専攻してい...

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