2019年02月24日公開

2019年06月08日更新

メラビアンの法則とは?誤解されやすいコミュニケーションでの活用法を徹底解説

メラビアンの法則とは、視覚情報・聴覚情報・言語情報の優先度は7%:38%:55%であるという効果のことです。実はこの法則を拡大解釈した「話す中身より見た目を気をつければいい」は誤解です。今回はメラビアンの法則の真の意味と、適切な活用法をご紹介します。

「話す内容より外見や印象が大事」は間違い?

皆さん、メラビアンの法則というものを聞いたことがありますか? 「情報の影響力は、言語情報が7%、聴覚情報が38%、視覚情報が55%」 このような数字、見たことがある人もいるかと思います。話した言葉よりも見た目や話し方が重視されやすい、という感じですね。 仕事や恋愛、日常生活でも様々な活用ができる法則であることは間違いありません。 しかしこのメラビアンの法則、世の中では数字が一人歩きしていて、「話す内容より見た目や雰囲気を大事にしていればいい」というような誤った解釈がされていることが多いです。 この記事では、メラビアンの法則が正確にはどういう意味なのか、そしてこの法則を通していえるコミュニケーションのポイントがどこにあるのか、を徹底解説します。

メラビアンの法則とは?

メラビアンの法則とは、人は矛盾する視覚・聴覚・言語情報を受けとった時に、 7%の場合で言語情報を優先し、 38%の場合で聴覚情報を優先し、 55%の場合で視覚情報を重視する という法則です。 ものすごく噛み砕いて説明すると、「嬉しそう」な顔で「怒った」声で「悲しい」と言っている人を100人の人に見せた時、 7人はその人が悲しんでいると認識し、 38人はその人が怒っていると認識し、 55人はその人が喜んでいると認識する ということです。 実際に先ほどの例をイメージしてみてください。「嬉しそう」な顔で「怒った」声で「悲しい」と言っている人がいたら、おそらくほとんどの人が「嬉しそう」もしくは「怒っている」という印象を抱くのではないでしょうか? メラビアンの法則は、その3要素の視覚(visual)、聴覚(vocal)、言語(visual)の頭文字3つをとって3vの法則とも呼ばれています。

メラビアンの法則を構成する3要素

ここで、メラビアンの法則を構成する3要素を簡単に説明したいと思います。

言語情報

言語情報とは、言葉自体の意味や文の内容のことを指します。 先ほどの例でいうと、「悲しい」という言葉そのものの意味がこれにあたります。 言語情報を用いた意思伝達のことを、バーバルコミュニケーションと呼びます。

聴覚情報

聴覚情報とは、言葉のトーンや口調、大きさなどのことです。 先ほどの例でいうと、「怒っている」口調とトーンがこれに当たります。 このように言語情報を用いない意思伝達を、ノンバーバルコミュニケーションと呼びます。

視覚情報

視覚情報とは、顔の表情や手の動き、ジェスチャーや仕草と言った、目で見える情報のことです。 先ほどの例でいうと、「嬉しそうな」顔がこれにあたります。 視覚情報を用いた意思伝達もノンバーバルコミュニケーションの1種です。 つまり、ノンバーバルコミュニケーションは全体の9割以上を占めているということになります。

メラビアンの法則の誤解されている?

メラビアンの法則の数字だけに着目すると、確かに非言語の情報が全体の93%を占めています。その結果 「話す内容よりもどう見せるかの方が大事」 「面接は印象に残ることさえ意識すれば良い」 と言われることも多く、その分話す内容に特に重きを置かない考え方が仕事や就活の本などでも広まっています。「伝え方が9割」という有名な本も、メラビアンの法則をもとに出されているものと考えられますね。 しかし、これで話す内容を軽視するというのは、全くもっての誤りです。 もちろんコミュニケーションにおける見せ方は非常に大事ですが、 かといって上のような言葉を鵜呑みにしてはいけません。 言語情報をおろそかにすることはコミュニケーションにおいては致命的なのです。 これからその理由を、実際の実験の内容に触れながらご説明いたします。

メラビアンの法則の実験

まず、メラビアンの法則の実験がどのようなものであるかをご紹介します。 まず3枚の顔写真を用意します。それぞれの顔は「ポジティブ」「中立」「ネガティブ」な表情のものを用意します。 次に、3つの「ポジティブ」「中立」「ネガティブ」な言葉を用意し、それぞれ「ポジティブ」「中立」「ネガティブ」の3種類の口調・トーンで録音しました。 被験者には、この顔写真と録音した声の組み合わせを見て聞いてもらい、それに対してどのような印象を持つかを聞きました。 被験者の回答を分析すると、 被験者が顔の表情の印象を優先する割合は55%で、声のトーンは38%で、言葉の内容は7%だったのです。 この結果から、与えられる情報が矛盾している場合、人は視覚情報と聴覚情報を優先して認識しやすいということがわかります。

メラビアンの法則の落とし穴

メラビアンの法則を理解するために重要なポイントは、まずこの実験が、情報の矛盾を意図的に発生させた特殊な状況であるという点です。 普通、言葉とそのトーンと、話す時の表情が噛み合わないコミュニケーションをとる人はほとんどいませんよね。 もし多くの人がそのような話し方をする世の中であれば、確かに見た目と話し方にだけ気をつけていれば大丈夫、と言えるかもしれません。 しかし、基本的にコミュニケーションを取るときにはその前提として「与える情報が矛盾しない」ことは必須となるのです。その理由を以下で詳しく説明していきます。

情報の不一致は不快感を招く?

与える情報に不一致がないように話す必要があるのには、心理学的な理由があります。 人は一度に与えられた情報に意味の不一致や矛盾があると、それに対して強い不快感を感じ、それを避けようとする心理特性があるのです。 これを認知的不協和理論といいます。 つまり、自分の与えた情報が矛盾している時点で、「外見がしっかりしていれば大丈夫」という話以前に相手に不快感を与えてしまっており、相手は無意識にその情報を避けようとしてしまうのです。 このことから、話す言葉のことを考えずに外見と話すテクニックさえ伸ばせばコミュニケーションはどうにかなる、という解釈は誤っていることがわかります。

メラビアンの法則を踏まえたコミュニケーションの重要ポイント

以上からわかるように、そもそもコミュニケーションを取る際には、大前提として相手に不快感を与えないように情報の一致を意識することが必要です。 なので、「外見と話し方さえしっかりしていればいい」というのは誤りで、話す内容にも十分な注意を払わなければなりません。 ただ、人は視覚情報と聴覚情報が重要であるのもまた事実です。 メールするよりも電話する方がより意思疎通が取れますし、それ以上に直接会って話せばさらに密なコミュニケーションができますよね? それだけ、非言語コミュニケーションが意思伝達における重要な役割を担っているということです。 情報を一致させた後は、やはり見た目を意識することが重要ですし、話し方の意識も重要です。 これらを踏まえた上で、コミュニケーションにおいて重要なポイントをこれから徹底解説します。これを読んで是非無敵のコミュニケーション能力を身につけてください。

最初の3秒の印象を大事に

メラビアンの法則や印象の心理に関連して、人の印象は会って3秒で決まるという話はよく言われています。実はこれも人の心理特性が理由で起こるものです。 人は、新しい人やものを見たときに、最初の情報ほど印象に残りやすいという性質を持っています。これを初頭効果といいます。 なので、プレゼンでも日常会話でも、最初にどういう言葉と話し方で入るかは非常に重要です。発表準備をできるのであれば、特に最初の言葉選びは慎重に、ジェスチャーの仕方は軽く練習するのが良いでしょう。

意図が伝わる適切な言葉を使う

メラビアンの法則では話し方の重要性に注目していますが、そもそも話す内容が意図の伝わりにくいものであれば、いくらジェスチャーや話し方で伝えようとしても伝わりませんし、逆に相手に不快感を与えかねません。 自分の意図がどのような言葉なら適切に伝わるかをしっかり吟味する必要があります。 そのためにはまず、自分が何のためにコミュニケーションを取っているのかを意識しましょう。 商品の良さを伝えたいのか。ただ仲良くなりたいのか。それによって適切な言葉はかわってくるからです。

言葉に適したジェスチャーや話し方をする

自分の言葉をよりよく表現できるように、手の動きや声のトーンを使うことは非常に重要です。自分の最も伝えたいポイントでは語気を強く、やトーンを明るく、と意識するだけでも、その場面が相手の印象に残りやすいですし、より理解されやすいコミュニケーションができます。 いきなり行うのは難しいと思うので、最初は仲の良い人との会話からジェスチャーを入れる練習などしてみると良いかと思います。

メラビアンの法則の活用法【ビジネス編】

ビジネスの現場においては、意思を伝達したり、広告で商品をアピールしたりと、メラビアンの法則を知ることで活用できる場面が様々にあります。それぞれ見ていきましょう。

プレゼン資料は文字より図でわかりやすく

自分の口から発信するときだけでなく、人に見せるプレゼン資料でもメラビアンの法則を活用することができます。 具体的には、文字より図を多く使って発表をすることです。 「我が社の売り上げは、1年につき10%ずつ増加していて...」と文字でつらつら書くより、右肩上がりのグラフを見せた方が、聞き手側はすぐ理解できますよね? プレゼンでは文字だけでなく図でも訴えかけるのが重要なのは、単純に図の方が直感的に理解がしやすいというのも理由の一つです。 このように、資料を通したコミュニケーションでも、視覚情報を意識することでグッと伝わりやすいプレゼンにすることができるのです。

商品のイメージカラーやCMの音楽を統一してアピールする

商品を売り出す時にはもちろんその商品自体が素晴らしいものである必要がありますが、それ以上に顧客が広告を見た時に好印象を持つ必要があります。 まず、商品イメージに合った見た目と音楽を与えることです。若者向けのポップな商品であれば、盛り上がるような宣伝や音楽を採用し、落ち着いた読者向けであれば自然の背景にして、など対象層に届きやすい視覚情報と聴覚情報を与えてあげましょう。

メラビアンの法則の活用法【就活・面接編】

面接において、メラビアンの法則を意識することは非常に重要ですね。自分をいかに相手に印象付けるかには、非言語の要素が大切です。 これまでの説明と同様に、自分の言葉がなるべく伝わりやすいように、ジェスチャーや声のトーンを用いて話をするのが有効です。 しかし、それは話し方の工夫だけで実際の自分より背伸びして挑め、ということではありません。それではメラビアンの法則を誤解しているままです。 話すのが得意ではないのに変に明るい人間を振舞おうとして、言葉だけ「明るく、ムードメーカーです」などと無理してしまっては、相手に違和感を覚えさせるだけで意味がありません。

大切なのは、自分の長所や特徴を適切に相手に伝えることです。 変な情報の不一致を招かないためには、等身大の自分を見せることが大事です。 ありのままの自分の話し方で、適切に伝わることを話せばいいのです。 そのためには、面接に入る前に、自分が本当はどういう人間で、相手にはどういう点を最もアピールしたいかをしっかり考えて落とし込んでから、それが良く伝わる話し方を考えると良いでしょう。 話し方の理想だけが一人歩きしてしまわないように注意してください。

メラビアンの法則の活用法【恋愛・日常編】

コミュニケーションが非常に重要になってくる恋愛や日常の人間関係においても、メラビアンの法則を知ることで改善できる部分は沢山あります。 例えば、自分が疲れているからといって、相手が頑張っていることの話を聞いて「すごいね」と口先だけで言って流すのは適切なコミュニケーションとはいえません。 興味のない態度と褒める言葉が矛盾する場合、相手は態度の方をより印象に残すため、「この人は自分に興味がないし、そっけない」というマイナスイメージを持たれてしまいます。

さらにそれに加えて、言葉と行動が一致していないこと自体への不快感も感じてしまいます。 このような時は口先だけ合わせるのではなく、例えば今は素直に疲れている旨を伝え、休憩して疲れが取れてから改めて聞き直してあげてはいかがでしょうか。 相手が気持ちよく話をできるように務めることは、恋愛においても人間関係においても非常に重要です。

メラビアンの法則でコミュニケーションをより豊かに

いかがだったでしょうか。 コミュニケーションというものは非常に奥深く、難しいです。 この記事に書いたポイントや活用法も、読んで一朝一夕にできるものではないかもしれません。 しかしメラビアンの法則のような、コミュニケーションにおける重要ポイントを理解することで、少しでも良い意思疎通が取れるようになる糸口が見つかるのではないでしょうか。 重要なのは、行動に移すことです。 最初は近しい人との会話からで構いません。 少しずつでいいので、これらの活用ポイントを少しずつ試してみてください。 皆さんが、一段上のコミュニケーションができるようになる一助になれば、幸いです。

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都内の大学生です。心理学に興味を持ち、様々な本や論文を読んできました。アドラー心理学が好きです。心理...

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